PTSDに苦しんだ元兵士たち 支えた家族が交流会
田中紳顕
太平洋戦争後に戦場から復員した元兵士らが心的外傷後ストレス障害(PTSD)に苦しむ姿を遺族らで語り合う活動を東京都武蔵村山市の男性が進めている。突然跳び起きたり泣き出したり――。そんな苦しみを語り合う交流会が25日、同市内で催される。
主催は「PTSDの復員日本兵と暮らした家族が語り合う会」。代表の黒井秋夫さん(70)は「異常行動がPTSDが原因だったと気づいていない人も多いのでは」と話す。
黒井さんの父は戦前、山形県鶴岡市で炭鉱夫をしていた。1932年に徴兵され満州に2年間。41年に再び徴兵され、激戦地の中国中央部で戦った。46年の復員後は職を転々とした。「父は常に無気力だった」といい、戦争を語ることなく、89年に亡くなった。
父はPTSDだったのではな…
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