息が苦しい、消えない悪夢 35年越しのゴングが鳴った

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奥村智司
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 ゴングが鳴る。相手と組み合う。だが、繰り出すべき技がない。時間はいたずらに過ぎ……。息が、苦しい。

 「今でもそんな悪夢を見るんですよ」

 造園業を営む長松浩二さん(58)=北九州市=が昨年2月、チケットを売りに来た旧知のプロレス関係者に打ち明けると、「未練のある証拠ですね。リングに上がって晴らしませんか」と言われた。

 半年後、電話が鳴った。

 「来年2月15日、大阪で開催する大会でデビュー戦を」との話だった。

 止まっていた時間が、動き出した。

 庭木の剪定(せんてい)で終…

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