江戸前ならぬ小倉前 北九州のすし、世界が注目
狩野浩平
北九州の寿司(すし)に、日本だけでなく世界の注目が集まっている。九州近海の幸を生かし、見た目も華やかなその寿司は、東京の江戸前ならぬ「小倉前」「九州前」などと呼ばれる。その神髄とは何か――。北九州市の観光大使も務める二つの店の大将に聞いた。
水の流れる音と木の色調が心地よい店内。「天寿し 京町店」(北九州市小倉北区京町)は、カウンターにわずか5席だけの店だ。
大将の天野功さん(63)の父が1939年に始めたこの店は、国内外の賞を多く受賞。「小倉前」の名店として名をはせる。白身、青物、貝、イカなどの味を生かすため、しょうゆではなく、かぼすと塩で味を足すのが特徴だ。
「小倉前とはまだいえない…
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