全国の朝鮮学校巡った元小学校教師「日本人の味方いる」

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全国の朝鮮学校を訪れた元小学校教師 長谷川和男さん

 元小学校教師の長谷川和男さん(72)が幼稚園から朝鮮大学校まで国内の朝鮮学校67校を、2017年6月から半年かけて訪ね歩いた。

 高校授業料無償化制度から朝鮮学校が除外されたのは違法だとして、生徒らが国を訴えた裁判の支援のためだ。高校時代に山岳部で足腰を鍛え、都心で酒を飲んだら東京都三鷹市まで歩いて帰宅する健脚。「朝鮮学校は四面楚歌(そか)状態だが、日本人の味方もいると生徒たちに伝えたい。歩けるところはできるだけ歩いて、連帯の気持ちを示そう」と考えた。

 都内の小学校で教師を40年務めた。障害児が普通学級で学ぶ教育に取り組み、「障害があるからこそ気づく世界がある」と学んだ。

 朝鮮学校とは労組活動で交流した。在日朝鮮人が帰国前に自国語を学ぶため設けられ、今は日本定住を前提に「日朝両方の文化と歴史を学び、架け橋となるのが目的になっていると知った」。

 財政状況は厳しい。各地で校舎の壁のしみや、雨漏り用に床に置かれたバケツも見た。先生の給料が遅れたり、母親たちが学費の足しにとバザーで売る人形を作ったり。生徒減で休校となった校庭には草が生い茂っていた。

 写真と紀行文をまとめた「朝鮮学校を歩く 1100キロ/156万歩の旅」(花伝社)を7月に出した。「苦しい中、地域の在日コリアンや日本人が支えている。学校がコミュニティーの中心になっている」北野隆一

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