アフリカ「夢の街」に暗い影 原油値下がり、狂った歯車

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ルアンダ=石原孝 竹下由佳
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 アフリカ各国で対中債務の増大が影を落としている。中国から最も多く融資を受けてきた産油国アンゴラ。資源価格の下落で、その返済計画はくるい出した。中国頼みに加え、資源依存の国家運営の問題があらわになった。

 石油会社のビルや高級ホテルが立ち並ぶ首都ルアンダ。その中心部から車で約50分行くと、真新しいマンション群が見えてきた。ドスサントス前大統領が「100万戸の住居を供給する」と公約してできた国家プロジェクト「キランバ新都市」だ。約5千ヘクタール(東京ドーム1千個分ほど)の敷地に5~11階建ての約700棟が並び、学校や映画館が入る大型施設もできた。

 手がけたのは、中国中信集団などの中国国有企業。総工費は約35億ドル(約3800億円)に上り、多くを中国工商銀行が融資し、2012年ごろに完成した。周辺の街では今も、中国国有企業によるマンション群の建設が進む。

 ここに住む会社員のベテディト・マーボさん(34)は「ここなら夢のような生活ができる。どこの国がつくったかなんて関係ない」と語った。

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