体操界の「パリ世代」、東京五輪へ意欲 ライバルが刺激

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山口史朗
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 2024年パリ五輪の主役候補が、来年の東京五輪出場へ、切磋琢磨(せっさたくま)している。2日に鹿児島市であった全国高校総体の体操で、2人の有望株がハイレベルな戦いを繰り広げた。今秋の世界選手権代表に選ばれている橋本大輝(千葉・市船橋高3年)と、昨年のユース五輪5冠の北園丈琉(大阪・清風高2年)。橋本の代表入りによって、2人の「五輪への距離感」に、明らかな変化が生まれていた。

 圧巻の演技を見せたのは北園だ。全種目で高得点の目安となる14点を超え、4種目めの平行棒では「自己ベスト」という15・400点。合計87・100点は今年の日本人の最高点で、橋本をおさえて2年生チャンピオンとなった。

 冬に腰を痛め、代表をかけた春先の大会は不調。6月の全日本種目別選手権で橋本が代表入りを決めると、悔しさとともに闘争心に火がついた。「大輝さんが高校生で代表に入ってくれたので、来年は僕も行けるって思えた。気持ち的にも強くなりました」。

 橋本にとっては、代表入りを決めてから最初の大会で、一学年下の北園に負けた。今回は団体優勝にすべてをかけており、それは達成したとはいえ、「ここまでの演技をやってくるのはすごい」と刺激を受けた様子だ。

 橋本は昨冬まで、あまり五輪を意識していなかった。日本代表の水鳥寿思監督から「代表を狙ってほしい」と言われ、「高校総体優勝」だった今季の目標に「代表入り」を加え、成し遂げたのだ。

 東京五輪がある来年は、橋本が大学1年生、北園は高校3年生の年。年齢的に24年パリ五輪での活躍が期待される2人だが、今の目標は完全に「東京五輪」だ。

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 「僕は高校3年でオリンピッ…

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