ドイツ南部バイロイトで毎年夏、約1カ月にわたり作曲家リヒャルト・ワーグナーのオペラだけを上演するバイロイト音楽祭が開かれている。その傍らで人気なのが子ども向けのオペラ。「本家」より筋が分かりやすいと大人にも評判だ。
劇場の脇にあるリハーサル場の前に7月30日午前、開場を待つ行列ができた。地元バイロイトに住むマリアさん(64)は、友人の子どもヒディさん(13)と一緒に並んだ。「なかなか本当のオペラのチケットは取れなくて。せめて子ども向けでも見たいから」
バイロイトの劇場は、ワーグナーが自身のオペラを上演するために造ったもので、世界中の愛好家にとって憧れの地だ。最近インターネットでもチケットが買えるようになったが、かつてはチケットを取るのに10年待ちというほど、難しかった。
「子ども向け」は7月下旬から8月上旬まで計10回。子どもの同伴者であれば大人も申し込める。
マリアさんに連れて来られて…
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