れいわ2議員の国会内での介護費用、参議院が負担へ

久永隆一 河合達郎
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 参院議院運営委員会は30日、理事会を開き、参院選で初当選した、重度の身体障害がある「れいわ新選組」の2人の国会内での介護費用について、参院が負担することを決めた。今後れいわ側に伝える。重度障害者の職場での支援についても、早急な制度の見直しを政府に求めることで一致した。

 決定内容によると、参院の予算から2人が利用する介護ヘルパーの派遣元の事業所に費用を支払う。エレベーター設置などと同様、バリアフリー事業費の一環として拠出することを想定している。れいわに、介護費用の一部を負担してもらうことも検討する。

 2人は、舩後(ふなご)靖彦氏(61)と、木村英子氏(54)。舩後氏は筋萎縮性側索硬化症(ALS)で、木村氏は首から下を自由に動かせないため、大型車いすで生活し、常に介護が欠かせない。公費負担のある重度訪問介護という障害者向けの制度を使っているが、厚生労働省の運用ルールでは、主に自宅利用を想定しているため、職場での利用を対象外としている。

 職場とみなされる国会で介護サービスを利用するには、現状では多額の自己負担をするか、職場が負担する必要がある。れいわは、介護費用を職場とみなされる参院が負担することに否定的で、運用ルールを変えて公費負担とするように求めている。現状では資金に余裕がある職場でしか重度障害者が働けなくなる懸念があるためだ。公費負担の対象を職場にも広げることで、重度障害者が働きやすい環境を整えるきっかけにしたい考えがある。(久永隆一、河合達郎)

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