山形)鳥海山の「のぞき」とイヌワシ

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鵜沼照都
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 山形、秋田両県の県境にそびえる鳥海山(標高2236メートル)の南側。登山道の湯ノ台口(山形県酒田市)をめざし、曲がりくねった鳥海高原ラインを上っていく。山肌を彩るブナ林の濃い緑と白い雪渓が、夏の青空にまぶしい。上れば上るほど、見上げる雪渓の巨大さが際立つ。

 駐車スペースを示す道路脇の青い標識を過ぎると突然視界が開ける。「のぞき」と呼ばれる展望所だ。標高約980メートル。ガードレールはなく、乗用車は3台ほど止まればいっぱいだ。

 眼下を眺めれば、断崖の150~200メートルほど下に、ブナの原生林に囲まれた鶴間池が青黒く光る。鶴間池は、地滑りで生じたくぼ地に周囲から水が流れ込んでできた。地下からの湧き水はないそうだが、モリアオガエルの繁殖地として山形県の天然記念物に指定されている。

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 顔を上げると、遠方には秋田…

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