核合意の「制限破り」撤回に条件 イラン、仏に書簡

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ウィーン=杉崎慎弥 吉武祐
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 混迷するイランの核合意をめぐってロハニ大統領が、欧州との貿易額が一定水準に達することを条件に、核合意の制限量を超えているウランの貯蔵量などを元に戻すとマクロン仏大統領へ書簡で伝えたことが、イラン政府関係者への取材でわかった。欧州から妥協を引き出す狙いとみられ、28日にオーストリアのウィーンで開いた核合意の履行状況を検証する合同委員会でも説明した模様だ。(ウィーン=杉崎慎弥、吉武祐)

 イランのメディアによると、書簡は同国のアラグチ外務次官が23日、フランス側に手渡した。

 フランスは、米国が昨年に一方的に離脱した核合意の当事国で、合意維持をめざす立場。英独とともに、イラン支援のために「貿易取引支援機関」(INSTEX)も設立してきた。

 イラン政府関係者によると、書簡でイランは、INSTEXを通じた英独仏の対イラン貿易額が一定水準に達すれば、核合意の「制限破り」状態にあるウランの濃縮度や低濃縮ウランの貯蔵量の一部を元に戻す意向を示したという。

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