帰れぬシリア難民、いらだつトルコ市民「行き場がない」

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イスタンブール=其山史晃
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 内戦のシリアからの難民を最も多く受け入れてきた北隣のトルコのエルドアン政権が、在留管理を厳格化する方向にかじを切った。長期化する内戦でシリア難民の帰還に見通しが立たず、トルコ市民がいらだちを募らせていることが背景にある。最大都市イスタンブールからの退去を迫られる難民は、「苦境に理解を」と訴えている。

 国連難民高等弁務官事務所によると、シリアから周辺国に逃れた562万2千人の65%にあたる363万9千人がトルコに滞在する。トルコは2011年にシリアの混乱が始まった直後から国境を開いて、難民を広く受け入れてきた。

 トルコ国内のシリア人は「一時的保護」制度で登録された県にとどまらねばならないが、多くのシリア人は仕事を見つけやすい大都市に無登録のまま移り、トルコ政府によれば、イスタンブール県で登録されたシリア人は国内最多の54万7千人だが、実際にはこれを大きく上回るシリア人たちが暮らすとされる。

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 こうした中、イスタンブール…

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