裁判で誤訳、最高裁まで争い 「法廷通訳」質にばらつき

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阿部峻介
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 日本に住む外国人や、海外からの観光客が急増する一方、刑事裁判で通訳を担う「法廷通訳」が減っている。質にもばらつきがあるとされ、誤訳を理由に最高裁まで争っている事件もある。資格制度の整備が進まないなか、民間レベルで改善をめざす動きも出てきた。(阿部峻介)

 「(通訳の)趣旨が不明」「(通訳の)質問と(被告の)答えがかみ合っていない」……。東京高裁は6月、覚醒剤取締法違反(密輸)の罪に問われたマレーシア人の女性被告(21)に対する判決で、一審の誤訳に言及した。

 女性は2017年、計約2・9キロの覚醒剤をスーツケースに隠して成田空港に持ち込んだとして、友人とともに逮捕された。千葉地裁裁判員裁判は友人を無罪としたが、女性には懲役9年などの有罪を言い渡した。

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