駅のベンチ、次々と向き変わる 酔客から見えてきた事実
細沢礼輝
駅のホームに設置されたベンチの向きが全国で急速に変わりつつある。これまでは線路と平行に置かれているのが当たり前だったが、多くの駅で線路と垂直になるように90度回転させている。その背景には、転落や接触事故につながった酔客の行動パターン分析で見えてきた意外な事実があった。
酔客といえば、ホームの端を千鳥足で歩き、足を踏み外すイメージが浮かぶ。国土交通省によると、全国の駅でホームからの転落事故は2017年度に2863件起きていた。このうち7割近くは酔客によるものだった。
JR西日本の安全研究所は14年、駅構内の防犯カメラの映像をもとに、線路に落ちたり、電車に接触したりした酔客136人分の行動パターンを分析した。
それによると、転落に至る行…
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