ヨーロッパが熱波に襲われている。フランスや英国、ドイツなどでは25日、これまでの最高気温を更新。あまりの暑さから、国鉄が客に利用を控えるよう呼びかけたり、テレビ局が雪景色を流したりし始めた。病人や高齢者の健康への悪影響も懸念され、対策が急ピッチで進んでいる。
ヨーロッパにとって25日は、暑さの記録ラッシュの日となった。パリでは42・6度まで気温が上昇。フランス気象局によると、これまで7月として最高記録だった1947年の40・4度を約70年ぶりに更新した。中東イラク・バグダッドの7月の平均最高気温に匹敵する暑さだという。
ドイツも各地で40度超えの記録的な暑さに見舞われた。DPA通信などドイツメディアによると、ドイツ北西部ニーダーザクセン州リンゲンではこの日午後、暫定値ながら過去最高の42度を記録した。
オランダでも初めて40度を突破。ベルギーでは1833年の観測開始以来もっとも暑い40・6度まで上がった。スイスでも南部シオンで観測史上最高の気温を4年ぶりに更新して38・0度を記録するなど、全土の少なくとも4カ所で観測史上最高を更新した。
世界気象機関(WMO)によると、この夏に熱波が欧州を襲うのは2回目。6月は欧州全体の最高気温が標準より2度高く、観測史上最も暑い6月となった。
すでに様々なところに酷暑の影響が出ている。
ドイツ・ニーダーザクセン州にあるグローンデ原発は、26日正午から28日にかけて運転を止める可能性があると発表した。原発のそばにあり、原子炉の冷却に必要な水を供給するウェーザー川の温度が26度を超えた場合の措置として定められているためで、川の温度が下がれば運転を再開するという。フランスでも同様の理由で一部の原発が稼働を止めた。
移動の足にも影響が出ている…
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