イチローのような天才 監督からみた「女優」筒井真理子

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保科龍朗
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 写真にとらえられた、主演女優の妖(あや)しくも、たおやかな横顔が、映画作家の心をざわめかせた。深田晃司監督(39)の新作「よこがお」のタイトルには、そんな由来がある。恋に落ちるような胸騒ぎを誘ったのは筒井真理子。女優歴三十余年の彼女に、深田監督はためらいなく渾身(こんしん)の演技を求め、さらなるポテンシャルを引き出した。

 深田監督は、「まず筒井真理子ありき、の映画だったんです」と語る。

 2016年にカンヌ国際映画祭「ある視点」部門の審査員賞を受賞した前々作「淵に立つ」で、ふたりは初めて組んだ。身も心も引きちぎられるような、家族のむごたらしい悲劇に心をうつろにされてしまう主婦を演じた筒井は、いくつもの主演女優賞を手にした。

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 「筒井さんは、限界まで自分…

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