安倍首相「深く深くお詫び」 ハンセン病患者家族と面会

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 安倍晋三首相は24日午前、首相官邸でハンセン病家族訴訟の原告らと初めて面会し、「政府を代表して心から深くおわび申し上げます」と謝罪した。国の責任を認めた熊本地裁判決の受け入れを表明した12日の首相談話の文言を踏まえ、あいさつの最後にも「深く深くおわび申し上げます」と再度頭を下げた。

 首相は、訴訟に参加していない患者家族も含め、補償のための新たな立法措置を講ずると説明。早ければ秋の臨時国会に法案を提出する方針だ。原告らと協議の場を設ける意向も示した。菅義偉官房長官は24日午前の記者会見で「補償や差別や偏見の根絶に向けた取り組みの具体的内容は、この協議の場などを通じ、ご家族のみなさまの声に耳を傾けながら早急に検討していく」と話した。

 首相は、ハンセン病の元患者らが起こした訴訟で、2001年に小泉純一郎首相(当時)が国の責任を認める熊本地裁判決を受け入れ、控訴を断念したことにも言及。「18年前、私は官房副長官としてこの問題にかかわりました。今回は首相として、みなさんが経験された筆舌に尽くしがたいご労苦をこれ以上長引かせるわけにはいかない。きちんと責任を果たさなければならないと考え、判決の受け入れを決定しました」と述べた。

 原告団長の林力(はやしちから)さん(94)は「高い見識を持たれ、判決に控訴せず、私たちに光を与えていただきました」と述べた。原告らは涙をぬぐい、「ありがとうございました」と頭を下げ、首相の手を握った。

 面会後、原告団は衆院議員会…

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