性的支配25年 6度の妊娠、その時だけ優しくなった夫

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 夫婦間暴力は気づかれにくい。セックスの強要もその一つだ。

 「25年間、元夫の暴力の支配下にあった。最初から恋愛感情はなく、ただ怖くて逆らえなかった」

 始まりは、女性(41)が中学3年生の時にさかのぼる。家族と会話がなく、塾通いさせられて友人と遊ぶ時間もなく、話し相手を求めて夜遊びした。出会ったのは少し年上の男性。元夫だ。

 受験シーズン。「もう遊ばれへん」と伝えると、殴られた。怖くて、でも親に迷惑をかけたくなくて相談できない。「私が家族の前から消えれば全てうまくいく」と考え、家を出てバイトを始めた。

 元夫が転がり込んできた。「お前の家族がどうなるか分かってるんか」。毎日体を求められ、金銭の要求も。断って機嫌を損ねれば暴力。ライターやたばこで焼かれた跡が、ふくらはぎや腕に残る。

 怒らせなければ丸く収まる。子どもがいれば優しくなるかも。そう思うようになった。妊娠すると「これからは真面目に仕事せなあかんな」と元夫の態度が、柔らかくなった。ほんの少しの間だけ。

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