トランプ氏の「国へ帰れ」発言はヘイト表現?問題を整理

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今村優莉
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 トランプ米大統領が、非白人の女性野党議員4人を念頭にツイートした「もともといた国に帰ったら」。米国でも世界でも「人種差別だ」と非難されています。この発言、いったいどこに問題があるのでしょうか。専門家と一緒に考えてみました。

「帰れ」と言われた人はどんな人?

 きっかけは7月14日。トランプ氏が「民主党の『革新系女性議員は、世界でもっとも腐敗し、機能していない国から来ているのに、地球上で最も偉大で強い米国の人々に対し、政府はこうあるべきだなどと大声で罵倒している」「もともといた国に帰って壊れた国を直すのを手伝ったらどうか」とツイートしました。そして翌15日には記者団に対し、「米国が嫌なら出て行って構わない」と語りました。

 トランプ氏が念頭に置くのは、全員米国籍の、4人の女性野党議員。プエルトリコ系のオカシオコルテス氏、パレスチナ系のトレイブ氏、アフリカ系プレスリー氏、ソマリア難民で米国籍を取得したオマール氏。オマール氏を除く3人は米国で生まれ、米国籍です。

 この4人は「どこに帰れ」と言われているのでしょう。米国の国勢調査局データなどをもとに、社会の多様性を研究する学習院大教授でニューヨーク州立大バファロー校名誉准教授の野崎与志子氏(歴史社会学)に解説してもらい、整理しました。

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 4人の中で唯一、米国生まれ…

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