原発「本当にベスト?」 財界人の中から呈された疑問
加藤裕則
経団連の夏季フォーラムが7月中旬、長野県軽井沢町のホテルで開かれ、大企業のトップたちが日本の成長戦略を議論した。論点の一つになったエネルギー問題で、経団連はこれまで一貫して原発再稼働推進の立場をとってきたが、原発のコスト高や世界の潮流をみて、財界人の中にも異論を唱える人が出始めている。フォーラムではどんな議論があったのか。
「グローバルな方向と逆」
エネルギーをテーマにした19日午前の分科会。参加した10人の経営者らから「原発再稼働を推し進めるべきだ」という意見が相次ぐなか、水を差すような発言が出て、会場は微妙な雰囲気に包まれた。
「これが本当にベストなのか?」
発言の主は大手商社、丸紅の国分文也会長。国のエネルギー基本計画で定められている「2030年度の電源構成」に疑問を呈したのだ。
エネルギー基本計画では30…
【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら