WHO、エボラ流行で緊急事態宣言 アフリカ中部

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ウィーン=吉武祐
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 世界保健機関(WHO、本部スイス・ジュネーブ)は17日、アフリカ中部のコンゴ民主共和国(旧ザイール)で広がったエボラ出血熱について「国際的に懸念される公衆衛生の緊急事態」を宣言した。同国では昨年8月から1650人超が死亡した。今月14日にはルワンダと国境を接する大都市ゴマで、初めての感染が確認されていた。

 17日に開かれた専門家による緊急会合を受けて、WHOのテドロス・アダノム事務局長が、国境を越えた拡散が懸念されると判断し、緊急事態の宣言に踏み切った。今後は対策を拡充し、国際的な援助の枠を広げる。今のところはアフリカの一部地域の外へ広がる危険は小さいとみられるため、国境閉鎖や貿易制限をしないよう呼びかけた。

 エボラ出血熱はコンゴ民主共和国東部で、ウガンダなどとの国境に近い北キブ州を中心に広がった。WHOは現地へ専門家を派遣するなどして、現地当局や支援団体とともに対策を講じてきた。急激な感染拡大は防いでいるものの、治安悪化で封じ込めは難航。医療施設などへの襲撃により、保健従事者の7人が死亡、58人が負傷したという。

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 先月に隣国ウガンダで感染が…

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