中朝国境の橋、中国が費用負担約束 事業凍結から一転

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丹東=平井良和
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 中国の習近平(シーチンピン)国家主席が6月に訪朝した際、中国側が中朝国境の橋の開通に向けた費用負担や経済開発区の整備を約束したことが、複数の関係筋の話でわかった。いずれも北朝鮮金正日(キムジョンイル)政権時に合意しながら、金正恩(ジョンウン)体制の下で事実上凍結されていた事業だ。経済分野を軸に、両国関係を本格的に改善させるとの象徴的な意味もありそうだ。

 複数の中朝貿易関係筋や北朝鮮当局関係者によると、中国側の提案は、首脳会談の成果を学ぶ会議を通じて北朝鮮の政府高官らに伝えられ、建設に関わる軍部でも共有されたという。

 それによると、中国側は国境の鴨緑江を挟む遼寧省丹東市と北朝鮮の新義州市の間に建設されながら未開通のままになっている「鴨緑江界河公路大橋」について、北朝鮮側の取り付け道路や税関施設などの建設費用の負担を約束した。

 中国側が拠出するのは約25億元(約390億円)。6月下旬から中国側の技術者が現地調査に入っているという。実際、この頃から夜間に橋脚の上部に明かりがともされ、7月中旬には橋中央の国境ゲートまで中国側政府関係者らを乗せたとみられる車が行き来する様子を記者が確認した。

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