「狂気をユーモア交え」「虚実の渦」 芥川賞・直木賞作

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 第161回芥川賞・直木賞日本文学振興会主催)の選考会が17日、東京・築地の「新喜楽」で開かれ、芥川賞今村夏子さん(39)の「むらさきのスカートの女」(小説トリッパー春号)、直木賞に大島真寿美さん(56)の「渦 妹背山(いもせやま)婦女(おんな)庭訓(ていきん) 魂(たま)結び」(文芸春秋)が選ばれた。副賞は各100万円。贈呈式は8月下旬、東京都内で開かれる。

 今村夏子さんは1980年、広島市生まれ、大阪市在住。2010年「あたらしい娘」(「こちらあみ子」に改題)で太宰治賞。11年、同作を収めた単行本「こちらあみ子」でデビューし、三島由紀夫賞を受賞した。16年の「あひる」で河合隼雄物語賞、17年「星の子」で野間文芸新人賞。今回は3度目の芥川賞候補だった。

 受賞作は、近所に暮らしている「むらさきのスカートの女」と友だちになりたいと願う「わたし」が主人公。ホテルの客室清掃の仕事をすることで様子が変化していく女と、それを陰から見守り続ける「わたし」の狂気をユーモアを交えて描いた。

 選考委員の小川洋子さんは「…

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