「外交の安倍」問われる夏の宿題 対北・対ロほころびも

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 「外交の安倍」と自負する安倍晋三首相だが、対北朝鮮、対ロシア外交などでほころびも目立つ。参院選後、ホルムズ海峡問題、日米貿易交渉など「夏の宿題」にどう取り組むべきか。

田中均・日本総研国際戦略研究所理事長

 外交の評価は、国益に沿った結果を作り出せるかによって決まります。安倍首相の活発な首脳外交で、友好国との関係は極めて良好です。しかし日本の安全に重大な影響を持つ近隣諸国と安定的関係を持つことができるかどうかも大切です。体制も違い、利益も相反する場合も多い近隣諸国との外交は極めて難しいことが現実だからです。

 外交で国内的な政治配慮やナショナリズムが前面に出るのではなく、客観的で緻密(ちみつ)な国益に根ざした戦略を持つ必要があります。今、外交当局のプロフェッショナルな意見がどこまで勘案されているのか、いささか疑問に思います。

 特に気になるのが、首相の強い決意で進められている対朝鮮半島外交と対ロ外交です。

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 日本の対北朝鮮政策は「対話…

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