なぜ女性にのみヒール着用を義務づけている職場があるのか。そんな疑問から始まった「#KuToo」運動は、共感が集まる一方で、発信した女性への批判が続く。この運動が示す日本社会の現実とは。
ロッシェル・カップさん
米国出身。人事管理と異文化理解のコンサルタント。「英語の品格」など著書多数
東京の街を歩くと、高いヒールを履いている女性が多いのにいつも驚きます。あのヒールでどうやって歩くのかと感心するほどです。
米国でも「女性は職場でヒールが求められる」という意識があった時代がありました。しかし女性の社会進出とともに、こうした意識は薄れていきました。スニーカーで通勤し、職場でヒールに履き替えるスタイルがはやった時代を経て、いまでは最初から自分に合う靴で通勤し、一日を過ごす人がほとんどです。女性だけがヒールを求められるのはおかしいという議論が盛んにされたのは、いまから20~30年前でした。
米国にも、制服が求められる職場は一部にありますが、ヒールの高さまで決めている仕事は決して多くないと思います。ヒールは基本的に女性が履くものですから、男女で異なる服装規定を作ること自体を、性差別として禁じている自治体もあります。
#KuTooについて、ロッシェル・カップさん、マダム由美子さん、石川優実さんにお話を伺いました。
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