ビールの個性は「ホップ」から 苦みや香り、泡にも影響

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川原千夏子
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 ビールがおいしい季節です。新発売の缶ビールや種類のそろったクラフトビールの店で、よく強調されるのが「ホップ」。種類や特定の産地を前面に出した商品も目にします。でもそもそも、ホップって何でしょう?

 ホップはアサ科の多年草の植物。朝顔のようにつるが伸びて成長し、収穫期には5~6メートルほどの高さに達します。雄と雌が別株の植物で、ビールに使われるのは受粉前の雌株にできる松ぼっくりのような「球花」。大人の親指大ほどの大きさです。半分に割ってみると、中に黄色い花粉のようなものが花びら状の根元に詰まっています。これが「ルプリン」で、大切な役割を果たす部分です。独特の臭いがあります。

 サッポロビールでホップの研究や調達を30年以上手がける須田成志さん(52)は「ホップはほんの少しの量で、ビール全体の味を劇的に変えられる原料。研究していて飽きません」と話します。同社を代表する銘柄「黒ラベル」を例にとれば、350ミリリットル缶あたりのホップの量は3~5個程度。割合にして0・1~0・2%ほどだそうです。ほんの少しの量ですが、苦みや香りのほか、泡持ちやにごりの無さにも影響すると言います。

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 ホップは国内では毎年8~9…

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