うちにはアトムがいるじゃないか 高田馬場を救った壁画

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国米あなんだ
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 大きく翼を広げた「火の鳥」、空を駆ける鉄腕アトム――。JR山手線西武新宿線の高田馬場駅早稲田口を出てすぐの高架下に、漫画家・手塚治虫が生んだ数々のキャラクターがいきいきと描かれた大きな壁がある。かつて「暗く汚い」と言われ、風俗店のチラシなどが一面に貼られていた場所だった。20年以上前、地元の人のアイデアと、尽力で一変した。

「ピンクチラシが貼られた高架下」

 壁画があるのは、駅を出てすぐの早稲田通り北側。縦3メートル、横10メートルを超える絵が、JRと西武線の下にそれぞれある。

 JRの下は、アトムやブラック・ジャック、ジャングル大帝に登場するキャラクターたちが、夏の水遊びや秋の祭りみこしなどを楽しんでいる。眺めていると歓声が聞こえてきそうだ。

 西武線側では、高田馬場の歴史や伝統が、有名キャラクターなどとともに、手塚のタッチで描かれている。

 壁画ができたのは1998年。駅から続く高田馬場西商店街の和菓子店「青柳」の飯田幹夫さん(77)は、設置以前の様子をこう語る。「女の子の写真が入った風俗店のピンクチラシがたくさん貼られ、歩道も暗い。通行するのをためらうような場所だった」

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