名古屋ボストン美術館、後継施設が未定 宙に浮く一等地

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堀川勝元
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 昨年10月に閉館した「名古屋ボストン美術館」(名古屋市中区)の後継施設について、名古屋市は1日、不動産会社「矢作地所」(同市東区)から応募があったものの要件を満たさず、不調に終わったと発表した。市は「3度目の募集をかける可能性は低い」としており、市が直接活用することも含めて今後の対応を検討する。

 市によると、矢作地所は美術館の要素を盛り込んだ事業を提案したが、同社が「考えうる最高額」の賃料は、市が設定した最低額の年5280万円に届かず、外部有識者による審査で失格となった。同社は朝日新聞の取材に「提案内容を含め、答えられない」としている。

 美術館は金山駅前の複合高層ビル「金山南ビル」にあった。ANAクラウンプラザホテルグランコート名古屋などが入る31階建てのホテル棟と5階建ての美術館棟からなり、美術館棟は名古屋市が所有する。

 市が昨年12月に締め切った最初の募集では、現地説明会に10社が参加したものの、応募はなかった。今年5月に始めた再募集では、共用部の共益費や光熱費を市が支払い、事業者の負担が年3千万円ほど減るように条件を見直していた。

■商業施設への転用は困難…

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