総文の百人一首、読手の頂点 自分の声で会場動く快感

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福井万穂
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 さが総文の小倉百人一首かるた部門では、札を激しく取り合う「取り手」の選手が注目を浴びるが、札を読み上げる「読手(どくしゅ)」も高校生だ。取り手と同様に日本一をかけて戦い、青森県五所川原高校(五所川原市)の小山内陽和(おさないひより)さん(3年)が最優秀に選ばれた。

 読手はコンクール制で、70人以上が応募。録音した声による事前審査で、埼玉県立浦和第一女子高校(さいたま市)の田中陽南子(ひなこ)さん(3年)、私立星野高校(埼玉県川越市)の菊田啓公(ひらく)さん(同)、小山内さんの3人が選ばれた。

 7月31日に佐賀市内の体育館であった予選リーグで、3人は交代で札を読んだ。読手にとってはこれが最終審査。一番手の小山内さんは普段は使わないマイクの前に立ち、広い会場を見渡すと、緊張で体が硬くなった。手や首を回して力を抜き、今から出す声をイメージした。

 高校から競技かるたを始め、取り手と読手の練習を両立してきた。取り手で総文に出場できるのは、県大会の上位8人だけ。昨年はメンバー入りできず、読手でも事前審査を通過できなかった。

 総文の舞台に立ちたい――…

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