人の受精卵使うゲノム編集、法規制の検討開始へ 厚労省

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戸田政考 阿部彰芳
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 ゲノム編集技術を人間の受精卵に使い、赤ちゃんの遺伝情報を変えることについて、厚生労働省の専門委員会は2日、法律で禁止するか検討を始める。中国で実際に行われたことなどを受け、ルール作りを急ぐ。法律で規制する場合、来年にも法案提出を目指す。

 ゲノム編集は、遺伝情報をピンポイントで変えられる新技術。従来より格段に使いやすい「CRISPR/Cas9」という手法が2012年に登場。細胞内の遺伝子を壊すことが特に簡単になり、農水産業や食品開発、医療などで研究に使われている。人間の受精卵の段階で使えば、難病を克服できるとの期待がある一方、外見や能力を操作して「デザイナーベビー」につながる懸念もある。昨秋、中国の研究者が人間の受精卵にこの技術を使い、エイズウイルスに感染しにくい体質にした双子の女児を誕生させたと発表し、後に中国政府が事実と認めた。安全や倫理面で課題がある中、世界的に批判された。

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 こうした状況を踏まえ、政府…

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