電車暴走「三鷹事件」に遭遇、元記者が見た米軍の怪しさ

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大鹿靖明
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三鷹事件を目撃した元朝日新聞記者の堀越作治さん(89)

 下山、松川両事件と並ぶ占領期の国鉄3大事件のひとつ、三鷹事件に、堀越作治さん(89)は偶然遭遇した。無人電車が暴走して三鷹駅に突っ込み、6人が死亡。慌てて負傷者の救出活動をすると、米軍のMPに追い出された。事件は共産党の組織的犯行とされ、10人が逮捕されたが、9人は無罪に。獄死した1人の再審請求は7月31日退けられた。

 一橋大の学生だった1949年7月15日夜、後に「三鷹事件」と呼ばれる大事故に出くわした。東京・三鷹駅のホームで、減速せずに突っ込んで来る電車を目撃。「そのとたんガタガタドタンと大音響とともに砂ぼこりが舞い、あとは阿鼻叫喚(あびきょうかん)のちまたですよ」。慌てて飛び降り、電車の下に手をさしのべると生存者がいた。すると米軍のMP(憲兵)がこつぜんと現れ、「ノーノー、ゲラウェイ(出てけ)」と有無を言わさず、追い出された。

 「十数分後には来たんだ。え…

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