一番ほしいものは?「ご飯食べたい」 首都に暮らしても

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編集委員・大久保真紀
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 西アフリカにある世界最貧国の一つ、ニジェールでは、子どもを多く産むことが社会的な美徳とされ、20年後には人口が2倍になると予想される。一方、増える人口に経済発展は追いつかず、気候変動の影響で農地もやせている。次々と生まれてくる子どもたちはどう生活し、どのような課題と直面しているのか。

 スエバさん(28)はニジェール南部のザンデールで7人の子どもと、母親のズーレイ・ユソファさん(50)と暮らす。家は雨漏りがする泥壁で、10畳ほどの一部屋しかない。ベッドは子どもたちが使い、スエバさんらは床の上で眠る。

 日々の暮らしを聞くと、末っ子を抱っこしたスエバさんは「子どもたちに十分に食べさせることができない」と訴えた。15歳で結婚し、夫とは死別した。

 スエバさん自身も、17年前に父親が突然死し、同じような環境で育った。母親は2男5女を抱え、豆の粉で作ったドーナツを売って生計を立てたが、1週間に3日ぐらい、食事ができないこともあった。肉は「夢のまた夢」だった。

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