「高校って何?」15歳少女、結婚以外想像できない人生

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編集委員・大久保真紀
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 西アフリカにある世界最貧国の一つ、ニジェールでは、子どもを多く産むことが社会的な美徳とされ、20年後には人口が2倍になると予想される。一方、増える人口に経済発展は追いつかず、気候変動の影響で農地もやせている。次々と生まれてくる子どもたちはどう生活し、どのような課題と直面しているのか。

 ニジェール南部のザンデール州に住むファチマ・バハラズさん(15)は8カ月ほど前に結婚した。第1夫人として。

 「私が好きになったから。夫は少し年上」とはにかむように話す。

 「結婚してよかった」と言うが、大変なこともある。「食べものが足りないことがあるの」

 夫の実家には2人が身を寄せるスペースがなく、4人の子どもがいる他の夫婦と一緒に、8人で暮らす。夫は雨期の間の4カ月は農業に携わるが、それ以外に収入はない。「食べるものがなければ我慢するだけ。実家にいたときの方が食べものはましだった」と語る。

 「それでも結婚してよかった?」と尋ねると、しばらく黙り込み、「答えたくない」とうつむいた。

 「高校や大学に行った女性を…

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