新潟)あと1週間 沖縄に没した父を思い、歩く

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聞き手・高木真也
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 〈沖縄戦で父、高野省吾さん(享年30歳)を亡くした新潟市西区の伊藤悦子さん(77)は、2014年からほぼ毎年、沖縄戦の「慰霊の日」の6月23日に、遺族らで戦地を歩く平和の行進に参加している。〉

 沖縄県南部の糸満市役所から、父が戦死した摩文仁にある平和祈念公園まで約8・5キロを2時間ほどかけて歩く。しばらくすると、両脇にはサトウキビやトウモロコシの畑が広がり、聞こえるのは虫の鳴き声と草の音だけ。負けるのがわかっていながら戦地に赴き、どんな思いで砲弾をかいくぐっていたのだろう、歩く間はそんなことを想像している。

 〈新潟市に生まれた高野さんは、商業学校卒業後に陸軍新発田第16連隊に配属。東南アジア戦線などを経て、1944年に沖縄守備軍として派遣された。組織的戦闘が終わる1週間前の45年6月16日に30歳で戦死した。〉

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