ハイリスクの外貨建て保険 「為替」「手数料」に要注意
寺西和男
もっと知りたい保険②
外貨建て保険への苦情が増えています。生命保険協会によると2018年度は前年度比3割増の2543件。生保協が件数をまとめ始めた12年度の約4倍に膨らみ、過去最高でした。
外貨建て保険とは、保険会社が契約者から預かった保険料を米ドルやオーストラリアドルなどの外貨建ての資産で運用する商品です。円建ての保険は超低金利政策の影響で利回りを期待できませんが、外貨建ては、より高金利の米国債などで運用するので利回りが高いのです。
老後にまとまった保険金を受け取れるタイプなど、貯蓄代わりに使える商品が多く、生保各社は「高利回り」を売りに積極的に販売してきました。大手生保5社の18年度の販売総額は約3・6兆円で過去最高でした。
かんぽ生命の不適切販売や、外貨建て保険をめぐる苦情など「保険」をめぐるトラブルが相次いでいます。支払う保険料ともらえる保険金のバランスや、さまざまな保険商品の比較について消費者はどう考えればいいのでしょうか。5回のシリーズでお伝えします。保険販売の情報やご意見は(keizai@asahi.com)にお寄せください。
「安全」という言葉を信じ…
一方で苦情も増えています。国民生活センターにはこんな相談が寄せられました。
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