岩手)行政のオオカミ駆除裏付け 大槌で明治の文書出る

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本田雅和
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 岩手県大槌町山間部の旧家から、行政によるニホンオオカミ駆除を裏付ける明治時代初期の文書が見つかった。国内でオオカミが絶滅する契機となった施策とされており、専門家らは「貴重な一次資料だ」と公的保管を勧めている。

 文書を所蔵していたのは、同町金沢(かねざわ)で和牛繁殖業を営む農家、佐々木義男さん(64)。一帯には今もオオカミ生息の伝説や祭事が根づく。納屋2階にあった引き出しタンスに、印字や公印のある和紙が詰まっているのを佐々木さんが見つけ今春、町内の郷土史家花石公夫さん(82)に鑑定を依頼していた。

 花石さんは一枚ずつしわを伸ばして解読。計263枚あり、ほとんどが税金や家畜の伝染病予防費などの領収証だった。その中に、明治16(1883)年2月13日付で当時の金沢村役場が発行した「13年度狼獣(オオカミ)殺獲手当金 3厘(りん)」の領収証も含まれていた。

 花石さんやニホンオオカミ生…

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