岩手)釜石市公認の震災「伝承者」初研修で26人が登録

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藤谷和広
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 釜石市は29日、震災体験や教訓の語り部を「大震災かまいしの伝承者」として公認していくために、応募者を対象にした初の基礎研修を実施した。10代から80代の26人が、専門家らの講義を受けた後、グループに分かれてそれぞれの体験や思いを共有し、正式に「伝承者」として登録された。

 山崎不二子さん(69)は同市鵜住居町の自宅で被災。上着だけつかみ、夫とともに車で高台へ。街が津波にのまれていく様を「ただぼんやり眺めていた」。避難所や仮設住宅など6カ所を転々とし、今年3月、市内に新居を建てた。「長かったけど、もう引っ越さなくていいという安心感」にようやくたどり着けた。

 被災体験を伝えようと、6年ほど前から地元で観光ガイドを務める。「被災者といっても自分のことしか分からない。地震や津波について知識を深めたい」と思い、応募したと話す。

 講習では市の防災・危機管理…

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