湿っぽい別れは似合わない 紅ゆずる退団へ「私らしく」

有料記事宝塚歌劇団

杢田光
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 湿っぽい別れは似合わない。私らしく、にぎやかに終わりたい――。宝塚歌劇団の星組トップスター紅(くれない)ゆずるの退団公演が、7月12日に幕を開ける。最後の舞台となる「GOD OF STARS―食聖―」は、立ち回りあり、笑いありのコメディー作品だ。

 作・演出を手がけるのは、紅と何度もタッグを組んできた小柳奈穂子。2017年上演の「オーム・シャンティ・オーム 恋する輪廻(りんね)」など、過去の出演作を思い起こす場面も芝居にはちりばめられている。

 甘やかされて育った暴れん坊のホン(紅)は、成長して天才料理人になる。上海の総合料理チェーンの総帥にまで上り詰めたが、弟子(礼真琴〈れいまこと〉)の裏切りで全てを失ってしまう。シンガポールの下町で、料理に情熱を燃やすアイリーン(綺咲愛里〈きさきあいり〉)と出会い、次第に心を通わせていく。

 「紅ゆずるにしか出来ない作品」「はまり役」と小柳に言われたが、紅は「(ホンは)かなりヤンチャ。台本を見たら、すっごいヤバい役」と笑う。下級生からも「さゆみさん(紅)そのままです」と声をかけられ、「そういう感じに見られてたんや、と。反省しています」。

入団18年目。走り続けるなかで心がけてきたのはやはり笑顔でした。次期トップ礼真琴へのエールも。

 退団公演に際して、小柳には…

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