名古屋城の木造化、大村知事も批判「権力者の無理強い」

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堀川勝元 岩尾真宏 井上昇
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 名古屋城天守木造化の「2022年末完成」が延期される方向になったことに、大きな波紋が広がっている。木造化の関連予算が提案されている名古屋市議会では24日、各会派の議員から厳しい追及が相次いだ。河村たかし名古屋市長の「盟友」だった愛知県大村秀章知事もこの日、河村氏の市政運営を強く批判した。

 木造天守の22年末完成は、河村氏の公約だった。名古屋市は昨年10月に国から木造化計画の許可を得る予定だったが、石垣の保全を重視する市の有識者会議「石垣部会」と対立。そこでまず現天守を解体しようとしたが、21日の国の文化審議会で許可の答申を得られず、工期の見直しなどを関係機関と協議することになった。

 市は現在開会中の名古屋市議会に、木材保管庫の整備費用3億1700万円のうち400万円を盛り込んだ補正予算案を提案している。24日の経済水道委員会では、天守木造化に賛成していた自民党からも厳しい声が上がった。中川貴元氏らは「着工のめどが立たない中で、市民に説明ができるのか」「取り下げるべきだ」と指摘。これに対し、市は保管庫をつくることで年間1億円かかると見込まれる木材の保管費用が軽減できると理解を求めた。

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