「応仁の乱」や、室町幕府の初代将軍足利尊氏と弟の直義(ただよし)が争った「観応(かんのう)の擾乱(じょうらん)」の本がヒットするなど室町時代に注目が集まる中、九州国立博物館(福岡県太宰府市)で13日から、特別展「室町将軍 戦乱と美の足利十五代」が始まる。禅宗や北山文化など文化的な側面から語られることが多かった室町時代を、15代の将軍に光を当てて描き出そうという、九博独自の意欲的な企画だ。
目玉は、足利将軍家の菩提(ぼだい)所、等持院(京都市北区)に伝わる歴代将軍13人の等身大木像。それぞれ個性的な顔立ちで、そろって寺外で公開されるのは初めてだ。等持院で本堂などの改修が進められる間、木像を九博があずかることになり、今展の企画が始まったという。
長く「足利尊氏像」として知られていたが、最近は別人説が有力になっている京都国立博物館蔵の「騎馬武者像」(展示は8月11日まで)や、室町時代にさかのぼる確実な肖像画として知られるようになった広島・浄土寺蔵の「足利尊氏像」など、歴代将軍の肖像画も多数展示される。等持院の木像と顔立ちを見比べてみるのも面白そうだ。
担当した一瀬智(とも)・主…
【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら