相次ぐキャンセル…でも「元気な姿伝えたい」被災温泉街

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佐藤孝則 山口啓太
【動画】ドローンによる空撮の様子=新潟県村上市府屋地区、損保ジャパン日本興亜提供
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 山形県沖を震源とする18日夜の強い地震で、沿岸部の温泉街も影響を受けた。キャンセルが相次ぐが、片付けやPRに取り組み、「早く元通りの姿に」と願っている。

 年20万人が訪れるあつみ温泉(同県鶴岡市)は県内有数の観光地だ。今回の地震で源泉を供給する配管などが破損し、全7軒ある旅館は温泉が使えなくなり、6軒が休業していた。ただ22日、配管が復旧し、安全が確認できた2軒が営業を再開。「あつみホテル温海荘」にはこの日、埼玉県から会社員ら6人が訪れた。

 「いらっしゃいませ」と支配人の若松邦彦さん(62)が笑顔で迎えた。「お客様には見せたくない」と玄関前に残る壊れた屋根瓦は朝から片付けた。20年来の常連客だといい、到着した女性(56)は「料理も温泉も楽しみにしていたので再開して良かった」と話した。温海荘では今月末までの予約客の3割にあたる約40人について、受け入れられなくなったり、キャンセルの連絡を受けたりした。客離れが心配だが、若松さんは「無事にお客様を迎えることができて安心しました。あつみ温泉の元気な姿が全国に伝わってくれれば」と話した。

 そんな温泉街を応援する人もいる。地元でまちづくりの活動を続ける冨樫繁朋さん(40)は、温泉街を回って飲食店の料理などの写真をSNSで発信。「前向きな情報を伝えていきたい」と意気込む。ほかの旅館も7月1日までに営業を再開する予定で、温泉朝市は休まず開かれている。

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