福島)モリアオガエル産卵最盛期迎える 川内・平伏沼

床並浩一
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 梅雨の時期を迎え、国内有数のモリアオガエルの繁殖地として国の天然記念物に指定されている福島県川内村の平伏(へぶす)沼が、産卵の最盛期を迎えている。体長10センチほどのカエルたちが周囲の小枝をはい上がり、古くから「延命小袋」と親しまれる見事な泡状の卵塊をぶら下げていく。命の営みは7月上旬まで続く見込み。

 沼は標高842メートルの平伏山の山頂部にたたずむ12アールの小沼。成長に必要な水分をたっぷりと含んだ卵塊の直径は10センチから大きな塊で20センチほど。水面から5メートルほどの高所にできた塊もある。中には複数のカエルが群がり、産み付ける姿も見られた。軽快な音楽を奏でるようなカエルたちの求愛の鳴き声も、周囲の静寂にとめどなくこだました。

 村教委によると、この時期としては例年並みの100個を超える卵塊が確認されたという。2週間ほどで孵化(ふか)してオタマジャクシになると、樹上から水面に落ち、成体に育っていく。(床並浩一)

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