メタボ、症状が出る前に検知 「生体信号」の変化に着目

有料記事

藤井満
[PR]

 健康状態から病気状態になる直前に脳波などの「生体信号」が大きく変化すると考える理論をもとに、メタボリックシンドロームを「未病」の段階で検出することに成功したと富山大と東京大の研究グループが発表した。メタボの予防や早期治療につながる可能性があるという。英科学誌サイエンティフィック・リポーツ電子版に掲載された。

 未病は、健康な状態と病気の状態の間の状態。研究グループは、生体信号の「揺らぎ」に着目した「動的ネットワークバイオマーカー理論(DNB理論)」から、揺らぎが大きくなった時点を未病の状態であると考えた。

 生後8週から10週でメタボを自然発症するマウスで、1週間ごとに脂肪組織の遺伝子を解析。DNA(デオキシリボ核酸)の情報を複製したRNA(リボ核酸)が生みだされる量を測ってDNB理論に基づくデータ解析を実施した。すると、遺伝子の一部が生みだすRNAの量の増減幅が5週目だけ通常の3~4倍になることがわかった。メタボは肥満に加え、高血糖・高血圧・脂質代謝異常のうち二つ以上が該当する状態だが、今回の手法で、これらの症状が出る前に診断がつけられるという。

 今後、研究結果が人にもあて…

この記事は有料記事です。残り145文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら