武器は尽き、洞窟に…沖縄戦の捕虜、絵で書き留めた日々

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阿部浩明
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 「鉄の暴風」とも形容される苛烈(かれつ)な砲撃に見舞われた沖縄戦を、函館市の元兵士松村静夫さん(95)は奇跡的に生き延びた。「戦争は罪のない人同士が殺し合う悲惨なもの。二度とやってはならない」。6月23日の沖縄慰霊の日を前に、あらためて平和を願う。

 厚沢部町に生まれ、しょうゆ醸造所で働いていた松村さんは、1944(昭和19)年2月、旭川の陸軍部隊に入隊した。翌月には旧満州(今の中国東北部)に派遣。やがて戦況が悪化すると、本土防衛の最前線・沖縄へと転戦する。

 修羅場と化した戦場で、多くの仲間が非業の最期を遂げた。松村さんは戦闘を繰り広げながらも、負傷して野戦病院に送られ、辛うじて助かった。「今でも戦闘の夢を見たり、お盆などには亡き戦友を思い出したりする」という。

 武器も尽き、洞窟にしばらく…

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