日本語習得を後押しする法案が可決 国の責務を明確に

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矢島大輔 藤崎麻里
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 日本に住む外国人の日本語習得を後押しする「日本語教育推進法案」が20日、参院文教科学委員会で全会一致により可決された。近く、参院本会議で可決され、成立する見通し。国や自治体、外国人を雇う事業主の責務を明確にし、日本語教育を希望する外国人については希望や能力に応じて「機会が最大限に確保される」ことなどを求めている。

 文化庁によると、日本で日本語を学ぶ外国人は2012年度に約14万人だったが、留学生や技能実習生の増加に伴い、17年度は約24万人に達した。今年からは新在留資格「特定技能」ができており、人数はさらに増える見通しだ。一方、日本語教育の環境は地域や立場によって差があり、不十分な支援態勢が問題となっている。このため、超党派の日本語教育推進議員連盟(会長・河村建夫官房長官)が法案を検討し、議員立法で国会に提出していた。

 法案が日本語教育の対象としているのは外国人の子どもや留学生、就労者ら。国と自治体は役割分担をしながら日本語教育推進の施策を実施すること、事業主は雇用する外国人やその家族が日本語を学ぶ機会を提供し、支援することをそれぞれ責務とした。また、国に対しては質の高い日本語教師の養成や、日本語能力の適切な評価方法の開発なども求めている。(矢島大輔)

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