交番の周囲を行ったり来たり 防犯カメラの「不審な男」

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 日曜日の早朝、駅前の交番で警察官が襲われた。大阪府吹田市で16日発生した強盗殺人未遂事件。容疑者は拳銃を奪って逃走しており、市民生活への余波が広がっている。

 周囲を住宅街に囲まれた阪急千里線の「千里山駅」。東口にあるロータリーそばの吹田署千里山交番の防犯カメラが、不審な男の姿をとらえていた。

 16日午前4時13分。

 白っぽいキャップ帽をかぶり、メガネをかけた30代くらいのその男は、交番の周囲を行ったり来たり。午前5時1分までの間に計8回、カメラに映っていた。

 そのカメラから姿を消して27分後、南へ約800メートル離れた関大前駅の改札内の売店前にある公衆電話からこんな110番通報があった。「家に帰ると室内が荒らされている」。千里山交番で勤務中だった3人の警察官のうち、男性巡査部長(44)と男性巡査長(33)が通報のあった現場へ。

 その通報から11分後の5時39分、今度は千里山駅の駅員から、「警察官が血を流して倒れている」と110番通報が入った。倒れていたのは、先に出発した2人の後を追おうとした古瀬(こせ)鈴之佑(すずのすけ)巡査(26)。左胸など複数箇所を刺され、周囲には警察官が乗る白いバイクが倒れていた。古瀬巡査は搬送される前に、「男に刃物で刺され、拳銃を奪われた」と状況を説明していたという。

 「応援が来るから頑張れ!」「(体を)動かすな!」

 付近の住民らは、駆けつけた警察官らが古瀬巡査を懸命に介抱する様子を目撃した。近くを歩いていた男子大学生は、古瀬巡査とみられる警察官が仰向けに倒れ、体をよじって苦しんでいるのを見た。手は真っ赤に染まっていたという。

 古瀬巡査を襲った容疑者は拳銃を奪い、逃走したとみられている。その拳銃には、実弾5発が装塡(そうてん)されていた。

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