演劇界に異彩放つ三重県文化会館 キーマンは元銀行員

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小林裕子
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 今年で25周年を迎えた三重県文化会館(津市)は、演劇界では知られた存在だ。劇場に寝泊まりして24時間創作に打ち込むことができたり、演劇の手法を認知症介護に生かしたり。独自の路線をひた走る。

 今年1月。小ホール近くの稽古場で、新作の本番を翌日に控えた劇団のメンバーが最後の詰めに追われていた。東京を拠点にする人気劇団「柿喰(く)う客」の俳優やスタッフらだ。夕食の豚丼や野菜の煮物を食べながら、話し合いを重ねた。

 会館は2009年、主催事業で招いた劇団が芝居の創作から稽古、公演までのすべてを合宿スタイルでできる「劇場レジデンス事業」を始めた。全国的に注目されつつある若手劇団や劇作家・演出家を会館がセレクトして招き、作品を上演する。

 キッチンや洗濯機、楽屋には…

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