埼玉)詩書画一体、文人画に「令和」 元熊谷市職員描く

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坂井俊彦
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 埼玉県熊谷市の元職員が定年退職後に独学で漢詩と絵画を学び、新元号「令和」をテーマにした文人画スタイルの梅花図を制作した。作品は熊谷市に寄贈され、同市鎌倉町の回遊式庭園星渓園内の星渓寮玄関に飾られた。

 制作したのは上岡(かみおか)修さん(66)。大学卒業後の1975年5月、行政職員として熊谷市に入り、都市計画、公園緑地、環境政策などに関わり、2013年3月末に定年退職した。引き続き市中央公民館で再任用され、スポーツ、芸術、文化、歴史など各種講座の企画・運営に携わった。講座を通じて以前から好きだった絵画に触れることが多くなり、まず水彩画から描き始めた。

 次第に、山水画に「賛(さん)」と呼ばれる漢詩の書を添える文人画の魅力に取りつかれた。文人画は北宋時代(960~1127)の中国で盛んとなり、士大夫(したいふ)という科挙に合格した高級官僚が理想の世界を自作の漢詩と山水画で表現したもの。日本では江戸時代に流行し、与謝蕪村や池大雅が大成させた。「最初は賛に何が書いてあるか読めなかったが、詩・書・画が一体となった文人画を何としても味わいたい」という一心で文献にあたり、研究を重ね、これまで約200枚を描いてきた。

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 昨年4月30日付で再任用を…

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