いびきうるさい、息も止まり… 芋洗坂係長が悩んだ眠り

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伊藤隆太郎
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【まとめて読む】患者を生きる・眠る「芋洗坂係長と無呼吸」

 ピン芸人のナンバーワンを決める人気イベント「R―1ぐらんぷり」に2008年に登場して準優勝し、視聴者をあっと驚かせた芋洗坂係長(いもあらいざかかかりちょう)。独特のキャラクターを演じた俳優の小浦一優(こうら・かずまさ)さん(51)はその前年、睡眠時無呼吸症候群と診断されています。体調不良の原因が分かるまで十数年。小浦さんが歩んだ道のりを紹介します。

こうら・かずまさ

1967年、北九州市生まれ。地元の高校を卒業後、ダンスを学ぶため上京。バイト先のショーパブで出会った田口浩正(たぐち・ひろまさ)さんとお笑いコンビ「テンション」を結成する。劇団の俳優として活動しながら2008年、ピン芸人の日本一を決定する「R―1ぐらんぷり」に出場。「芋洗坂係長」のキャラクターで準優勝し、ブレークした。体重105キロ。

5年で終わった結婚生活

 黒縁メガネをかけたメタボ体形のおじさんが突如、切れのあるダンスを繰り出す。そんなギャップで人気の「芋洗坂係長」こと、俳優の小浦一優さん(51)はかつて、昼間に激しい眠気があっても、「寝不足のせいだろう」と思い込んでいた。

 生活は不規則だった。ダンサーを志して上京後は、1日5~6時間のレッスン。夜は東京・六本木のショーパブで踊って生活費を稼いだ。

 1988年に劇団を立ち上げ、お笑いコンビを結成すると、仲間たちと酒を飲む量が増えた。ダンサー時代は身長166センチで体重58キロ。「少しずつ太り出し、60キロになり65キロになり……と順調に増えていった」。途中でダイエットをしたこともあったが、25歳で結婚したころは70キロを超していた。

 やがて長男が生まれ、妻から「いびきがうるさい」と言われ、別の部屋で寝るようになった。売れない駆け出しの時代、妻が懸命に働いて生活を支えてくれたが、結婚生活は5年で終わった。

■稽古中、突然飛ぶ意識…

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