名もなき池ドッとわく スマホに映る「名画」にうっとり
湯瀬里佐
岐阜の山あいの池が突然名所になった。一役買ったのはフランスの画家モネ。印象派の巨匠の絵を連想させる風景が、人を呼ぶ。
スイレンの丸い葉が浮かび、淡いピンクの花が開いていた。湧き水が流れ続けて水は透き通り、底の白い砂まで見通せる。
金色、銀色、紅白のまだら模様がよぎるのはニシキゴイだ。雲を映した水面の下で水草の茎をよけて泳ぐ姿に見入っていると、コイが空を飛んでいるかと錯覚する。
岐阜県関市板取は福井県に接する山あいの土地だ。スギやヒノキが茂る鎮守の森に沿って、細長い池がある。一周約100メートル。訪れた6月上旬、観光客が取り囲んでいた。
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