母国で迫害「安く行くなら日本」 仮放免、職にも就けず

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山城響
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 20日は国連が定めた「世界難民の日」。日本の難民認定数はほかの先進国と大きく差があり、狭き門だ。母国から日本に逃れ、難民申請した外国人の中には、難民に認められるか不安を抱えながら、窮屈なくらしを強いられている人がいる。

 出身国、名前、年齢、住所――。関西地方に住む中東出身の30代男性は新聞では明かせないことがたくさんある。政治的な迫害を受け、命の危険が迫って母国を出たという。だが、逃げてきた日本でも、不安な日々が続いている。

 母国で大学を卒業し、国家の仕事に就いた。周囲はうらやましがったが、仕事内容は人道上受け入れがたかった。離職を考えると行動を監視された。ブローカーに接触し、預金と愛車を売って工面した約150万円で、自分とよく似た顔の男のパスポートを手に入れた。「一番安く、最短で行くなら日本だ」。提案をのみ、その男になりきった。

 だが、日本で入国拒否され…

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